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Design Wedge バックナンバー:No.93
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



◆     D e s i g n  W e d g e           internet/web design mail magazine 

_____________________________________
2004/10/30|no 93| http://www.karadesign.com/designwedge/ |post>>magmag

((!))

10月22日、東京都渋谷区にあるセルリアンタワー東急ホテルにて、
Flash Conference 2004が行われました。Design Wedgeもメディアスポン
サーとして参加しています。

今回の話題の一つにMacromedia Flexがあります。変化しつづけている
Flash周りの状況をFlash Conference 2004を通じて、じっくりとレポー
トしてみたいと思います。


前回の2003年に行われたFlash Conference 2003のレポートはこちら。
このころ、Royale(今のFlex)が発表されたのでした。

 " Design Wedge バックナンバー:No.65 "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/backnumbers/0065.shtml )

MAX 2004のレポートはこちら、

 " Design Wedge バックナンバー:No.82 "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/backnumbers/0082.shtml )

 " Design Wedge バックナンバー:No.83 "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/backnumbers/0083.shtml )


9月29日発売のweb creatorsに6ページ記事を書かせていただいています。
詳しくはお知らせにて。


今号から登録された皆様、はじめまして。ご登録ありがとうございます。
Design Wedgeは、現在月2回発行のウェブデザインの専門誌です。
毎月11日と26日の発行を予定してます。

11日発行予定号では、サイトデザインのレポートとデバイスデザイン
関連+α、26日発行予定号では、ニューストピックとウェブアプリケ
ーション関連のデザイン+αという感じで、ウェブデザインの世界を様
々な角度から探究していっています。これからもDesign Wedgeをよろし
くお願いします。

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◆メールにてお気軽にお問い合わせ下さい
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    ≫ c o n t e n t s


   +01 特集:Flash Conference 2004レポート --- Breakthroughs ---

          -- 基調講演:Flashプラットフォームの全容と次世代Flashのプ
             レビュー
           - 次世代のFlashプレイヤーとFlash

          -- 特別講演:TRONの目指すユビキタスコミュニケーション

          -- クリックする楽しさ! チェコのFlashクリエイター
             Amanita Designの独特な世界

          -- RIA新標準 - Flexアプリケーションモデル解説

          -- テクノロジーを理解すると見えてくる、Flashフル活用のク
             リエイティブディレクション術
           - ドラゴンクエストオフィシャルサイト制作の裏側

          -- Flashの未来派マルチユーザーにあり 〜ユニファイドコンピ
             ューティングがもたらす、人とコンピュータとの新しい関係〜

          -- スペシャルイベント 「Life* with Technology 5.0」

   ---
   +02 インフォメーション
               「DOTMOVフェスティバル2004」
   ---
   +03 Design Wedgeよりお知らせ
   +04 編集後記

   今号のバックナンバーは、
   ( http://www.karadesign.com/designwedge/backnumbers/0093.shtml )
   にてご覧になれます。


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   +01 特集1: Flash Conference 2004レポート
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

--- Breakthroughs ---

10月22日、東京都渋谷区にあるセルリアンタワー東急ホテルにて、
Flash Conference 2004が行われた。セルリアンタワー東急ホテルは何度
かMacromediaのカンファレンスに参加したことがある人間にとってはお
なじみの場所だ。

今回行われたFlash Conference 2004は、名前のとおりFlashオンリーの
カンファレンスであり、今年おこなわれたMAX2004とは方向性が異なる。
カンファレンスは、Macromediaのエグゼクティブバイスプレジデント兼
チーフソフトウェアアーキテクトであるケビン・リンチ氏の基調講演で
幕をあけた。



 -- 基調講演:Flashプラットフォームの全容と次世代Flashのプレビュー
    ケビン・リンチ Macromedia,Incエグゼクティブバイスプレジデント
    兼チーフソフトウェアアーキテクト

ケビンリンチ氏による基調講演では、まず、今年Flashを使って試みられ
た様々な事例を紹介しながら、Flashをとりまく現状の紹介がされた。
Flashとビデオをからめた事例としては、NISSANのFUGAやTOYOTAのIsis、
ORIXのクレジットカードの申し込みなどが紹介され、ビデオを効果的に
埋め込んだFlashコンテンツの事例が表示された。

いずれの事例も、単にFlash内にビデオを埋め込んだだけでなく、動画な
らではのユーザに向けたアプローチを行っている。

また、PC以外へのFlashの導入事例としては、iModeの現行機種のほとん
どに搭載されているFlash Liteについて触れ、モバイル分野におけるFlash
の普及状況をアピールした。

続いて、セットトップボックスで使われているインターフェイスにもFlash
が導入されている事例も紹介され、OCN Theaterでは、メニューなどが
Flashになっているだけでなく、Flashの埋め込みビデオ機能を利用して
プレビュー再生が可能になっている点について紹介された。


  - 次世代のFlashプレイヤーとFlash

ケビン氏は続いて今回の基調講演のハイライトともいえるFlashの未来に
ついてのスピーチに移る。

まずは、次世代のFlashプレイヤーのパフォーマンス向上についての説明
が行われた。スクリーンに、グラデーションがからんだ円形のオブジェク
トが多数動きまわるムービーを表示し、現行バージョンでは処理落ちし
ている表示が次世代プレイヤーでは実にスムーズに動く様子が映し出さ
れた。

8ボールと開発コードネームがつけられたFlashでは、いくつかの新しい
改良が行われている。Sathronと名付けられたクリアタイプより美しいテ
キストレンダリング機能は、日本語にも対応しているという。

次世代のFlashプレイヤー紹介でもとりあげられた描画パフォーマンスの
向上は、単にオブジェクトの描画スピードが改善されるだけでなく複雑
なコンポーネントの移動も画期的に改善されるという。スクリーンでは、
16fpsだったフレームレートが新しいプレイヤーで120fps近くにアップし
ている様子が映し出された。

新しい機能としては、従来はPhotoshopやfireworksで行っていたオブジ
ェクトのグローやドロップシャドウ、カラーマトリクスといった効果が
Flash上で、ライブエフェクトとして行うことが出来るようになる点が挙
げられ、テキスト入力時やビデオ再生時にもリアルタイムで行うことが
できるようになるという。

ビデオ関連では、アルファビデオがサポートされ、ビデオ再生中にその
ビデオの裏でテキスト入力などを行う高度な処理が実現可能になる。

前回のFlash MXからFlash MX 2004へのバージョンアップでは、AS2.0の
導入をはじめとするスクリプト関連の強化が主流だったが、次のバージ
ョンアップでは、どうやら表現関連の強化が中心になるという印象を受
けた。



 -- 特別講演:TRONの目指すユビキタスコミュニケーション
    坂村健氏 東京大学大学院情報学環教授

続いて行われた東京大学大学院情報学環教授の坂村健氏による特別講演
では、T-Enginフォーラムで行っている活動を中心に、現在ユビキタスコ
ンピューティングがどこまで進んでいるのかについて講演が行われた。

興味深かったのは、様々なものに超小型のコンピュータをICタグとして
貼りつけるUIDという試みや、それを読み取るために必要となるUCという
PDAライクな機器、そしてそれを人と結び付けるために必要なコンテンツ
のデザインについての話だ。

ウェブデザイナーが、パーソナルコンピュータ上でのデザインだけでな
く、これから生まれてくるネットワークにつながった様々な端末のコン
テンツデザインを行うことを考えると将来は明るいと語る。

会場では、衣類や薬ビンに貼り付けられたUIDをUCを使って読み取る実演
も行われた。個人的に興味をひいたのは、PDAではおなじみであり、本誌
でも何度も紹介しているWindows CEのバージョン5がTRONベースになると
いうことだ。

TRONは携帯電話などで有名だが、UCの中核としても使われるOSであり、
レスポンスの速さから組み込み端末には最適であるという。また、UCに
はFlashベースとなるインターフェイスが使われており、ここがウェブデ
ザイナーとの接点になりそうな気配である。

UIDによる新しいコンテンツの提供形式、そしてそれによる新しい表現手
段。PDAはUCという形で別な進化をしていくのではないか、そんなことを
感じさせる講演だった。



 -- クリックする楽しさ! チェコのFlashクリエイターAmanita Design
    の独特な世界
    Amanita Design  Jakub Dvorsky氏

午後は各講師によるセッションが「インタラクティブメディア」「エン
タープライズ」「モバイル&コンテンツ」と3種類のジャンルに分けられ
て、各会場で同時に行われるスタイルとなっている。受講者はそれぞれ
一つを選択し、受講するかたちになる。

チェコでAmanita Designを主催するJakub Dvorsky氏のセッションは、
Flashによる美しい表現(そしてユーモア)とクリックによる反応の意外
さが堪能できる講演だった。

Jakub氏はまず世の中に氏が知られるきっかけになった「Samorost」の制
作方法を紹介した。「Samorost」で使われている奇妙なオブジェクトは、
コケなどの素材を撮ったものをPhotoshopでコラージュすることで生み出
しているのだそうだ。

続いてJakub氏が関わった様々なプロジェクトの紹介があった。会場で紹
介されたものをいくつかあげてみる。


  - ROCKETMAN VC
  
NBAの選手であるビンス・カーター氏が登場するゲームサイト。ナイキの
LABに作ったもの。ストーリーは、荒野にポツンとあるバスケットのゴー
ルで練習にはげむビンス・カーター氏のために、新しい靴の開発をして
いくというものである。様々な場所をクリックして開発を進めていくこ
とになる。ユーモアたっぷりのゲームだ。


  - THE QUEST FOR THE REST

このサイトは、随分前に海外のデザインポータルで話題になっていたこ
とがあり、記憶にあった。実はその当時、このゲームをクリアすること
が出来ず、先へ進めなかったのだった。会場ではJakub氏自らゲームをク
リアして先のステージを見せてくれた。

THE QUEST FOR THE RESTは、ポリフォニック・スクリーというバンドの
サイトで、様々な難関をクリアしてはじめて、情報にたどりつけるとい
う仕組みだ。仕掛けは非常に凝っているが、講演のタイトルにもある通
りクリックを行うことで何かが起き、先へ進めるという簡単なシステム
になっている。


  - BLANKA SPERKOVA

BLANKA SPERKOVAは、ジュエリーデザイナーであるJakub氏の母親のサイ
トだ。上品な作りになっており、先に紹介された2点とはテイストが異
なるのがわかる。独特なJakub氏らしいメニューをもっている。


  - PLANTAGE

最後にまだ未公開のものというPLANTAGEが紹介された。PLANTAGEはウェ
ブの作品ではなくビデオクリップであり、それだけに非常に高解像度な
アニメーションとなっていた。

「Samorost」でみせた超現実的な背景とアニメーションキャラクターの
不思議な融合が更に進んだ作品といえる。深い森の中を主役である鳥が
飛んでいくシーンでは、深夜の静かな森にある深度を持った表現に圧倒
された。


 " Amanita Design "
 ( http://www.amanitadesign.com/ )



 -- RIA新標準 - Flexアプリケーションモデル解説
    Macromedia,Inc  Christophe Coenraets

続いて、最近話題になることが多いFlexのアプリケーションモデルを中
心としたセッションに参加した。FlexはDesign Wedgeで何度も取り上げ
てきた開発コードネーム「Royale」といわれていたものである。

また、同時に紹介されたFlex Builderは「Brady」という開発コードネー
ムで呼ばれてきたものだ。これらのプロダクトはMXMLというXMLで書かれ
た言語でFlashを生成できる。会場ではChristophe Coenraets氏による
Flexについての詳細な解説がおこなわれた。


Christophe氏によると、RIAがうまくいくためには2つの条件が必要だと
いう。

一つ目は、「ユビキタスなプラットフォーム」。「どこにでも」という
意味のユビキタスが示すとおり、インターネットにアクセスできるどの
端末からも利用が出来ないといけないというものだ。端末ごとに専用の
アプリケーションをダウンロードしなければいけないような状況は好ま
しくないという。

2つ目は、「プログラミングモデルで企業系の開発者に慣れているもの
が必要」。Christophe氏は「例えば、リッチなアプリケーションを作る
上でFlashが利用されたりするが、タイムラインやフレームがわからない
という話をよく聞く」と述べ、JSPやASPにそっくりなプログラミングモ
デルを採用したFlexは開発者にとって導入がしやすいアプリケーション
であると述べた。


Flash MX 2004 Profesionalにてフォームベースの開発環境が提供された
ものの、日ごろコードを中心に開発をしている開発者にとってはまだと
っつきにくいものだったかもしれない。Flexの開発環境はテキストエデ
ィタさえあればよい。

Flexは、J2EEや.NET(.NETに関してはまだ未サポート)上で動くプレゼ
ンテーションサーバである。プレゼンテーションサーバだ、とさらりと
書いたが、プレゼンテーションサーバとはMacromediaのFlex製品概要に
よると使いやすさや表現のリッチさを実現するプレゼンテーション層に
アプローチする製品なのだそうだ。つまり、ウェブサーバーが出力し、
ユーザーが触れる部分にあたるものをリッチにする役割を持ったのが
Flexといえそうだ。

Flexアプリケーションを作るためのツールとしては、先ほど書いたテキ
ストエディタで作る方法と、Flex Builderで作る方法の2種類ある。
テキストエディタのほうはプログラマ向け、Flex Builderは直感的なイ
ンターフェイスが魅力的なアプリケーションだ。会場で行われたデモで
は、十数行のXMLで簡単なアプリケーションができた。HTMLでウェブペー
ジを作ってきたように、XMLでSWFを作る感覚が味わえるだろう。

Flex BuilderはDreamweaverと同じベースで作られており、Dreamweaver
がコードビューとデザインビューを持ち合わせているように、Flex Builder
もMXMLコードビューとFlashアプリケーションを配置するデザインビュー
を持っている。こちらは開発者でなくてもとっつきやすそうな感じをう
けた。リリース当初は、開発者向けのFlash生成ツールという方面ばかり
がクローズアップされていたが、Flashの生成方法に関する違うアプロー
チを持った製品ととらえることができる。

Flexの仕組みについての解説も行われた。Flexアプリケーションは、
XMLのドキュメントとして存在しているソースコードをFlashのバイナリ
コードであるSWFにコンパイルして、クライアントのFlashプレイヤーに
渡す役割を持つ。つまり、クライアントに直接送られるのはXMLやHTMLで
はなく、SWFとなるのだ。Flexは、XMLを動的に生み出すために必要な各
種サービスにアクセスするための様々なプロトコルも備えている。


会場ではいくつか実例も紹介された。紹介されたのは以下の3つ。

一つ目は、BROCADE社という会社のサンプルサイトで、Flexを使って現在
の営業状況がどのようになっているかを見ることができる。これはグラ
フで表示され、視覚的に非常にわかりやすい。また、表示させる項目を
切り替えたときにいちいちページのリフレッシュがないということも魅
力の一つだろう。また、従来こういったアプリケーションを制作するた
めには複雑なプロセスが必要だったが、Flexにはこういったビジュアル
要素はコンポーネントライブラリに入っているという。

二つ目に紹介されたのは、金融機関向けに作られた株の売買用のサイト。
ビジュアルで表現されることで、一覧性が高くなり、全体の市場の状況
が見えるようになるという。加えて銘柄の順を入れ替えるなどの操作も
自由に行うことができる。

三つ目に紹介されたのは、IBMのウェブスフィア上で動くポータルCNNマ
ネーのサイトだ。ポートレートの表示部分は、条件に合わないものは消
えるというアプローチを行っている。条件に合わないものは消えるとい
うアプローチのサイトは、Flash Communication Serverの発表会でも事
例紹介の際にも行われていた。

従来のウェブアプリケーションの多くが、条件に合わないものを消去す
るというアプローチではなく、条件に合ったものを抽出するというアプ
ローチをとっていたためか、なじみがないという感覚を感じた。しかし、
受動的な要素のあるこのアプローチははっきりと選びたいものがない状
態の時に威力を発揮しそうだ。



 -- テクノロジーを理解すると見えてくる、Flashフル活用のクリエイテ
    ィブディレクション術
    株式会社アストロインパクト 代表取締役 岡田有正氏

特別講演やスペシャルイベントを除くFlash Conference 2004の最終セッ
ションは、株式会社アストロインパクトの岡田氏による講演を選択した。
岡田氏の仕事は、ドラゴンクエストの公式サイトなどを手掛けた件をは
じめいくつか仕事を知っていたので、そのディレクション術には非常に
興味があった。

株式会社アストロインパクトは、正社員3人とバイト20人からなるSOHO中
心のワークスタイルをとっているとのことである。SOHOを行う業者は全
国に数多くあるが、SOHO同士で作業を行う際に最も障壁となるのはお互
いが近くにいないことで起るコミュニケーションの不足によるトラブル
ではないだろうかと思う。

株式会社アストロインパクトでは、こういうコミュニケーション関連の
問題に対して、制作の進行管理にFlash Communication Serverを使った
グループウェアを独自に開発することで解決しているという。

岡田氏は、制作の進行管理にFlash Communication Serverを使った場合
のメリットとして、Flash Communication Serverの特徴である同時性を
あげ、これを生かしたグループウェアの機能としては、スケジューラ、
タスク、ビデオチャット、作業中のSWFを直接埋め込むことで画面に直接
指示を入れることができるシェアードホワイトボードのような機能、ロ
グを保存するために役立つ掲示板などを挙げた。


また、株式会社アストロインパクトが最近制作したものについて、様々
なコンテンツの紹介が行われた。その中でも、特に印象が強かったドラ
ゴンクエストの制作秘話についてとりあげることにする。


  - ドラゴンクエストオフィシャルサイト制作の裏側

ドラゴンクエストのオフィシャルサイトを制作する際に技術面、表現面
で行われた試みについて、岡田氏は次の点を紹介した。

技術面については、Flashの拡張を後から行いやすいようにXMLで設定を
行っているという点、SharedObjectを使ってそれぞれのユーザーのロー
カル環境にデータを保存できるようにしたという点、オブジェクト指向
で開発をしやすくしたという点が挙げられた。

表現面で気を配られた部分としては、ウインドウインターフェイスの工
夫、建物やキャラクターのグラフィック、そしてそれらの演出がある。
ドラゴンクエストの世界感をそのままウェブに表現することに苦労した
点が多かったそうで、特にキャラクターのグラフィックは、クライアン
トから素材を提供されたわけではなく、新たに自分たちで書き起こした
ということである。

こういったドラゴンクエストならではの演出はサイトの至るところで見
ることが出来る。例えば、ユーザーの職業が決められる点。これはラン
ダムで決まるとのことだが、先程あげたSharedObjectを使ってローカル
にユーザのデータを保存している。サイトは街の中を表現しており、
そこにいる店主と話すことが出来る上に、アクセスした日付によって配
置や会話の内容が変わるという。

またこのサイトでは、ドラゴンクエストのゲームでもおなじみな床を調
べることが出る機能を持っているが、この仕組みについての解説も行わ
れた。会場では制作に使われたFLAファイルをスクリーンに表示し、床が
グリッドで区切られ、調べることが出来る場所や、壺などのオブジェク
トがある場所を定義することでこれが実現できている様子が解説された。

ちなみに、先程とりあげた制作スタイルで行った結果、ドラゴンクエス
トオフィシャルサイトの制作期間は2週間という脅威的な短納期が実現
できたそうだ。



 -- Flashの未来派マルチユーザーにあり 〜ユニファイドコンピューテ
    ィングがもたらす、人とコンピュータとの新しい関係〜
    Colin Moock氏

特別セッションとして行われたColin Moock氏のセッションは、
Flash Communication Serverによるマルチユーザーのウェブアプリケー
ションの話題を中心としたセッションとなった。Colin Moock氏といえば、
オライリーのActionScript for Flash MX: The Definitive Guide
の著者であり、ActionScriptの強力な使い手として知られている。

例として挙げられたアプリケーションの一つに、マルチユーザーによる
ウェブブラウジングというものがある。これは自分が見ているサイトの
URLを他の人も見ることが出来るようにするものだ。

会場では実際にColin氏が現在見ているサイトを会場でオンラインになっ
ている受講者にも見ることが出来るようになっていた。受講者はColin氏
のサイトへアクセスし、そしてColin氏の閲覧ページを共有するというプ
ロセスを経て、間接的なコミュニケーションを生み出す。


Colin氏は、サイト内におけるユーザーの現在位置を公開するアプリケー
ションについても紹介した。スクリーンには会場でColin氏のサイトに接
続しているユーザーが、今どの階層に移動しているのかをグラフィカル
に表現したFlashが映し出された。Colin氏によると、こういう情報はど
こにも存在しているが、表示されずにいるだけだという。

マルチユーザーによるアプリケーションで発生する問題についての考察
も行われた。例として、接続しているユーザーが一つのホワイトボード
を共有して自由に絵を描けるシェアードホワイトボードのアプリケーシ
ョン「シンプルドロー」をとりあげた。

会場にいるオンラインのユーザーは自由にスクリーンに「何か」を描く
ことが出来る状態になっていて、Colin氏によると、こういう自由な状態
が続くと必ずよからぬ文字や絵を描いて暴走する方向にいってしまうと
いう。

こういう状態にならないようにするためには、正しい理念を持ったクリ
エイターが管理者になって、間違った人をキックアウトする手段や、民
主的に解決する手段、ランゲージフィルタやアドミニストレーションの
機能を強化するなど、なんらかの手段を行う必要があるとColin氏は述べる。


面白かったのは、Collabというアプリケーションの紹介だった。これは
Colin氏が制作したものではないが、Flash Communication Serverを利用
した先端的な事例の一つと思えた。このサイトには、ビデオチャットや
シェアードホワイトボードがあるが、他にも、ウェブサービスを利用し
て人だけでなくAIと話が出来る機能も備わっている。こういう人プラス
コンピュータによる対話というのは使い方次第で予想を超えたものを生
み出すことができるような気がする。

AIということで思い浮かぶものに、AIが書くBlogというものがある。AI
によるBlogはネット上にいくつもあり、これがいろいろなBlogにトラッ
クバックしはじめたらどういうことになるのかとか考えたりした。


Colin氏は、紹介してきたネットワークを使った体験について4つのカテ
ゴリーに分類している。

一つは、「ユーザーリプレゼンテーション」で、みんなの中にいるとい
う感覚だ。例えばメッセをつないでいるときに、知り合いがオンライン
だとほっとするような感覚のことである。

二つ目は「ユーザートランスフォーメーション」。ユーザーの動きに合
わせて環境がかわっていくというものだ。これは会場でデモンストレー
ションされたチャットで、キャラクターの参加で背景画像が変わってい
くというような仕組みだ。

三つ目は「ユーザーコントリビューション」。ユーザーが環境に対して
何らかの変化を加えていくことで、例えば、アバターズチャットで自分
の部屋にインテリアを置いたりするようなものである。

四つ目は、「ユーザーインタラクション」で、チャットなどユーザー同
士がなんらかのやりとりを行うもの。四つ目が一番なじみがあるかもし
れない。

Flash Communication Serverが発売してから時間が経ってこなれてきた
結果、既存の概念を新しい表現方法で提示するアプリケーションが沢山
生まれてきたことをうかがえるセッションとなった。


 " moock.org "
 ( http://www.moock.org/index.html )



 -- スペシャルイベント 「Life* with Technology 5.0」

Flash Conference 2004最後はスペシャルイベント「Life* with Technology 5.0」
が行われた。他のセッションと違い、広いホールに敷きつめられていた
椅子が片付けられ、立ち見スタイルのリラックスしたイベントとなった。

参加者にはドリンク券が配られ、巨大な画面に映し出されるビジュアル
をバックに、アップルコンピュータ、DIGIALSTAGE、Macromediaによるト
ークが行われた。最後は巨大な名刺交換会になるという趣旨で行われた
ため、次第にいたるところで名刺交換や談笑などが行われるようになった。

今回のカンファレンスは、アプリケーション的な面でも、イベント的な
流れでも、人と人とのコミュニケーションに気が配られたカンファレン
スとなったのではないだろうか。



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   +02 インフォメーション
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

--- DOTMOVフェスティバル2004 ---

未知なる才能を持ったクリエイター発掘と作品紹介の機会の創出を目的
に開催されるデジタル・フィルム・フェスティバル「DOTMOV 2004」。 
2003年に引き続き2回目の開催となる今年は、昨年を上回る世界33カ国
から385作品が寄せられた。

選出された作品は、オンラインマガジン「SHIFT」のプロデュースするカ
フェ「SOSO」を会場に、2004年11月1日(月)〜30日(火) の1ケ月間に渡
り上映され、今年は選出されたすべての作品をウェブでも公開予定。

期間中は、関連オーディオ&ビジュアルイベントも多数開催。さらに、
ディーゼルが、世界中の映像作家30人とコラボレーションし、30種類も
あるキャンペーン広告の夢の続きを制作した映像作品「DREAM」、パナソ
ニックの協力により実現した、10名の新進気鋭クリエイターが「躍動美」
というテーマのもと制作したショートムービーや、現在大阪で開催中の
オーディオ&ビジュアル・フェスティバル「サウンドバイ ビジョン2004」
関連作品の上映も予定している。

10月31日に開催されるオープニングイベントには、ゲスト審査員でもあ
る「SAL magazine」編集長大橋二郎、古屋蔵人(SIM/SAL magazine)を
招いての対談トークショウとオーディオ&ビジュアルイベント
「SAL magazineナイト5.0」を開催。会場となる「SOSO」はプロジェクシ
ョン映像とサウンドで埋め尽くされるだろう。

ライブとしてニッポニア・エレクトロニカが、インスタレーションとし
てジェームス・クラーがライティングオブジェとDJサウンドを連動した
パフォーマンスを展開。そしてSAL magazineによるオリジナル映像をフ
ィーチャーしたオーディオ&ビジュアルパフォーマンスと、盛り沢山な
内容でDOTMOVフェスティバルのスタートを飾る。

期間中に多数予定されている関連オーディオ&ビジュアルイベントに関
する情報や、詳しいスケジュールは、ウェブサイトで随時更新していく
予定だ。


 -- DOTMOVフェスティバル2004
 
    会期:2004年11月1日(月)〜30日(火)
    場所:SOSO CAFE 
    住所:札幌市中央区南1西13 三誠ビル1F
    TEL :011-280-2240
    
    " SHIFT | DOTMOV FESTIVAL 2004 "
    ( http://www.shift.jp.org/mov/ )
    
   ※今年は選出されたすべての作品をウェブでも公開予定。

 -- DOTMOVフェスティバル2004 OPENING EVENT
    日時:2004年10月31日(日)
    時間:16:00〜18:00 トークショウ
          20:00〜23:00 SAL magazineナイト5.0
    出演:ジェームス・クラー、ニッポニア・エレクトロニカ、古屋蔵人
          (SIM/SAL magazine)、大橋二郎(SAL magazine)他
    料金:2000円/1ドリンク付き(通しチケット)
    問い合わせ先:
    staff@shift.jp.org


  - SAL MAGAZINE

B4大判サイズのフリーペーパーという体裁と厳選された参加アーティス
トのラインナップ、そして誌面クオリティの高さで国内外のグラフィッ
ク・シーンに衝撃を与え、今や入手困難なフリーペーパーとして海外か
らも高い注目を集める。

 " salmagazine.org "
 ( http://www.salmagazine.org/ )

  - JAMES CLAR

ニューヨーク在住。インタラクティブ・ライトデザイナーであり、イン
スタレーションを手掛けるアーティスト。ニューヨーク大学インタラク
ティブ・テレコミュニケーション科卒業。その後ニューヨークで創作活
動をし、イタリアのファブリカの仕事を手掛ける。

 " JAMES CLAR "
 ( http://www.jamesclar.com/ )


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((!))

Design Wedgeでは、企業の皆様からの広告記事、プレスリリースやイベ
ント情報、求人募集スペースとして場所を提供しています。
掲載場所はこのスペースで、32文字×20〜25行くらいとなります。
掲載のご依頼お待ちしてます。メールにてお気軽にお問い合わせ下さい。

 → mailto:info@karadesign.com



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   +05 Design Wedgeよりお知らせ
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

((!)) 

Flash Conference 2004にDesign Wedgeもメディアスポンサーとして参加
しました。

 " Macromedia - Flash Conference 2004 : スポンサー紹介 "
 ( http://www.macromedia.com/jp/macromedia/events/flashcon2004/sponsors/ )

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9月29日発売のweb creatorsの「WEBクリエイターの“シゴトのギモン”
に答えます!」内の「Webデザインのギモン」6ページを執筆させていた
だきました。様々なギモンを今時の事例をいれながら書いてます。是非
読んでみてください。

 " 月刊 [web creators] "
 ( http://www.mdn.co.jp/webcre/ )

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Design WedgeのAtomを実験的に公開してます。対応していないRSSリーダ
ーでは読めないので、その際はRSSをご利用下さい。

 " Design Wedge | Atom "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/dwatom.xml )

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Design WedgeのRSSを公開中です。Design Wedgeはメールマガジンなので、
ニュースの一覧というよりはバックナンバーの参照用にと思って公開し
てます。

 " Design Wedge | RSS "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/dwrss.xml )

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ハニーモジュールでは、ウェブアプリケーションのデザインに焦点を置
いたメーリングリストを開設しました。概要を読んで参加してみてくだ
さい。

 " Design Wedge | WAD_ML参加申し込みページ "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/wad_ml.shtml )

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リーダーズリンク、随時募集中です。お申し込みフォームはサイト名と
URL、サイトの紹介コメントのみ必須です。

 " Design Wedge | リーダーズリンク "
 ( http://www.karadesign.com/designwedge/readerslink.shtml )

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制作者同士のコミュニケーションがメインとなったメーリングリストを
やってます。参加資格は、最低限の礼儀を守れてメーリングリストに参
加していく意志がある人としています。技術レベルなどは問いません。

参加方法に関するお問い合わせは、登録したいメールアドレス、簡単な
自己紹介など添えまして、dwml@karadesign.com までお便りください。

 → mailto:dwml@karadesign.com

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現在Design Wedgeではヘッダー部分に掲載する広告を募集しています。
全角35文字×7行。詳細はメールにてお問い合わせ下さい。

 → mailto:designwedge@karadesign.com



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   +06 編集後記
        ̄ ̄ ̄ ̄

すこし久々の発行となってしまいました。ここ2〜3年くらい静岡で活
動していたのですが、仕事の状況の変化により最近東京に移転しました。
新居もFTTH回線がつながり、またネットをがんがんやれそうです。今後
ともよろしくおねがいします。


次号の発行は11月11日を予定しています。

_____________________________________

D e s i g n  W e d g e

    ≫ M a g a z i n e  i n f o

   +01 発行:KaRa designstudio
       http://www.karadesign.com/
       mailto:info@karadesign.com
   +02 編集・発行人:原 一浩 [Kara_D]
       mailto:khsoul@alles.or.jp
   ---
   +03 現在の購読者数:7000人
   +04 Design Wedge公式ページ:
       http://www.karadesign.com/designwedge/
       登録・解除はもちろんのことバックナンバーも見ることが出来
       ます。
   ---
   +05 お便りはこちら:
       mailto:designwedge@karadesign.com
       感想・情報提供・お問い合わせなどはこちらまで。お便り待っ
       てます。
   ---
   +06 配信元:右上部の「post」というところで配信システム名がわかり
       ます。
             
           + まぐまぐ
             ( post>>magmag )    id:0000005412
             ( http://www.mag2.com/ )
           + melma!
             ( post>>melma! )    id:m00103069
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           + カプライト
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           + E-magazine
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           + めるまる
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   +07 コピーライト(著作権):
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       許可無く転載することを禁じます。参照としてのバックナンバー
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   +99 スタジオ1×1行プチニュース

       " 京ポンゲットしました "
       ( http://www.ddipocket.co.jp/p_s/products/content/ah_k3001v.html )

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Design Wedgeが今月から月二回の発行となりました。

どんな人が読んでるんだろうということでリーダーズリンク作ってみました。よかったらご参加下さい。

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現在月二回・無料で発行中のDesign Wedgeをお知り合いやお友達にも是非薦めてください。リンクも歓迎です。

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